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2012.12.29 (Sat)

No.015 19世紀ギター風ナイロン弦ギター ヒールキャップ接着~フレット打ち

再び製作記に戻って、ナイロン弦ギターです。

前回ネックを入れたところまででしたので、今回は、ヒールキャップを貼るところから再開です。

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ヒールは長めに仕上げてありますので、まずはそれをノコギリで切り落とします。

胴体に傷をつけてはいけないので、少し余裕を持って切り落とします。

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切り落とせれば、ヒールキャップの分、ノミで切除します。

アコースティックギターの場合は、裏板とヒールキャップに段差があるものも多くありますが、クラシックギターの場合は同じ高さに仕上げているものが殆どかと思います。

今回もフラットに仕上げる前提で切除しています。

蛇足ですが、バイオリンのように裏板がそのままヒールキャップになっているギターもクラシックギターでは見かけます。

センターの飾りが、ヒールキャップまで繋がっている感じに仕上がるのですが、考えようによっては、額縁組むより楽なのかも(悪い発想)

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ヒープキャップの材は、スポルテッド・メイプルです。この時点では、ヘッドプレートをスポルテッド・メイプルで仕上げるつもりだったので(^^;

クラシックギターではバインディングの飾りと同じ配色の着色したツキ板を重ねて貼り、バインディングの飾りと繋がるように仕上げてあるものが多いと思いますが、今回はアコースティックギター風のヒールキャップにしてあります。

手抜き?・・・いいえ仕様です(開き直り!?)

最終仕上げの余地だけ残して、できるだけぴったり整形しておく方が、後々楽です(笑)

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整形できれば、クランプで固定して接着。

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ヒールキャップを接着してる間に別の作業を。

指板は以前、まとめて他所の工房のジグを(勝手に)借りて弦長630mmの溝を切ってある、秘蔵の黒檀(本物黒檀)です。

カンナを使って、必要な幅に整形します。

あとで出てきますが、今回は時間の都合等もあり、ブリッジは既整形済みのものを使ったので、サドル部での弦幅が既に決まっていますので、12フレットの幅を、(ナット部弦幅+サドル部弦幅)÷2+ナット部余白で計算しています。

まあ、どうでもいいことといえばそうなんですけど(笑)

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ネックと胴体に段差があると、指板とネック接合部に隙間ができてしまいますので、タテガンナ(台直しカンナ)で段差が無いように仕上げておきます。

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ナイロン弦ギターのネックは起こして入れています。

そのまま指板を貼っただけでは、接合部を谷にして、くの字になってしまいます。

そのため、接着前に指板の裏を削る、接着後に指板の表を削る、接着前に胴を削るなどの方法のどれか(他にもあるかもしれないけど知らない・・・苦笑)をとります。

今回は、接着前に指板の裏を削りました・・・理由は、多分これが一番簡単(笑)

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写真撮り忘れ(っていうか撮る余裕無かった)なんですけど、クラシックギターでは指板をこんな感じにサウンドホールに沿って円形に整形します。

糸鋸で切るのが普通なのかなと思うのですが、黒檀は割れやすいので、ノコギリを使うのが怖くて小刀で少しずつ削って、最後は半円やすりで仕上げました。

まあ、結果的に丸く仕上がれば、手法なんて些細なことです(またまた開き直り)

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整形できれば、接着剤で滑ってずれないように注意しつつ、クランプを使って接着。

こんなにたくさんクランプを使うのは下手くそな証拠です(苦笑)

上手い人ならクランプ3本~4本(0F付近、12F、19F付近に各1本、+7Fあたりに1本)も使えば十分なんじゃないでしょうか・・・私には永久に無理かなと思いますけど(^^;

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ひとつ作業を忘れていました(苦笑)

ヒープキャップの厚みを調整して、裏板とぴったりに合わせておきます・・・まあ、塗装までならいつやっても支障の無い作業ではあるのですが(^^;

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フレットワイヤーを必要な長さ+αに切断して、プラスチックハンマーで打ち込みます。

ナイロン弦用のフレットは鉄弦用と比べるとかなり柔らかいです。

真鍮とかが入ってるのかな!?・・・っていうのは根拠も何も無い推測(笑)

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打ち込めたら食いきりで切断。

フレット切り専用の食い切り売ってますけど、わざわざ買わなくても、通常の食い切りをグラインダーで削ればOKです。

熱でなまくらにならないように、水に浸けるのをお忘れなく(笑)

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最後は、平ヤスリで仕上げ。

これは専用のじゃなくてもできるけど、余裕があれば専用のを買ったほうがいいかも。

柄の部分でヘッドとか傷つけちゃうことがあるので・・・まあ、勿体無いから個人的には買ってないんですけどね(苦笑)

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フレットが打てれば、南京カンナでネックを整形。

最近、それなりに南京カンナが使えるようになったので、結構楽しくて仕方がない作業です。

小刀とかヤスリとかで整形するより、圧倒的に早く削れるし(^^)

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ネック周りができれば、ブリッジの接着。

クラシックギターはブリッジも塗装するので、塗装前にブリッジを貼ります。

まあ、私的には、塗装しないアコースティックギターのときも、塗装前に貼るんですけどね。

曲尺で、センターと直角をとって、

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クランプで固定して接着。

両サイドのクランプを強く締めすぎると、表板が歪むだけなので、サイドはずれないように固定するためだけです。

そのためセンターのクランプだけで隙間無く接着できるように、ブリッジの裏面を仕上げておく必要があります。

まあ、サウンドホールから、懐の深いクランプを3本入れるという手もあるんですけどね(笑)

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更に、ヘッド部を小刀で弦の通り道を切り込んで、半円ヤスリ(小)で仕上げ。

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塗装前の作業が一通り終わったところで、記念写真。

この後、ヘッドプレートの仕上がり具合がどうも気に入らなかったので、カンナで剥がしちゃいました。

ヘッドプレートの貼りなおしから先は、次回につづく。。
EDIT  |  09:43  |  No.015 19世紀ギター風ナイロン弦ギター  |  TB(0)  |  CM(4)  |  Top↑

*Comment

■着々と進んでますね。

いよいよ私が渡した弦が役に立つのかな

今年一年お世話になりありがとうございました

どうか良いお年をお迎え下さい
輝 |  2012.12.29(土) 12:52 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 着々と進んでますね。

輝 様

次回には登場予定です(笑)

よい新年をお迎え下さいm(__)m
matsu |  2012.12.29(土) 13:38 |  URL |  【コメント編集】

■はじめまして

はじめまして。
いきなりコメントしてすみません。
質問なんですが、ナイロン弦はネックを起こして入れるとはどういうことなんですか?
ryou |  2013.01.04(金) 19:41 |  URL |  【コメント編集】

■Re: はじめまして

ryou 様

はじめまして。コメントありがとうございます。

人それぞれ考え方が違うので、一般論でというお話になりますが、
ネックは側板に対して垂直に入っているものは少なく、殆どのギ
ターが仕込み角をつけてジョイントされていると思います。

アコースティックギター(鉄弦ギター)は、逆反り方向に少し傾
けて(1inch前後が多いと思います)ネックを仕込みます。

クラシックギターでは逆に順反り方向に(これを起こしてと表現
しました)傾けてネックを仕込むのが主流です。

私の手元にある書籍では2mm起こして仕込むよう書いてあります
が、絶対的な数値ではなく、製作者によって差異はあるようです。

なぜ鉄弦とナイロン弦とで傾ける方向が逆なのかは、いろいろ考
え方があるようですので明記はしませんが(変に書いて論争にな
っても面倒なので・・・笑)、そういう流儀のようです。。

あまり参考にならない気もしますが、参考まで(笑)
matsu |  2013.01.06(日) 00:41 |  URL |  【コメント編集】

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