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2010.08.04 (Wed)

誰がヴァイオリンを殺したか[書籍]

 買ったまま長いこと放ってあった本をようやく読みました。


誰がヴァイオリンを殺したか


 いつもどおり、画像引用の都合上、amazonの商品とリンクしています。

 前半のストラディバリの話は、どこかで聞いた話が多く、寄せ集め的な印象(秘密のニスの調合なんて有り得ないという話もちゃんとでてきます)。書いている方が、製作者でも演奏者でもないので、一般論あるいは文化論に終始するのは、まあ仕方ないと思いますが、もう少し丹念に取材してほしかったと思います。

 例えば、自宅を売ってストラディバリの入手した辻久子氏の話がでてきますが、「その後、この女流ヴァイオリニストの音がすばらしくて人を感動させるという話は聞こえてこない」と書いたところで終わっています。有る意味日本で一番著名かもしれないこのストラディバリについては、実際に実物を見られて(修理されて?)、なぜ「音がすばらしくて人を感動させるという話は聞こえてこない」かについて、その理由を語れる方もいたのですが、そこまで丹念に調査はしていないようです。

 また、本書の中でヴァイオリン製作者のリカッド・ベルゴンツィから聞いた話として「あらゆるヴァイオリンには、固有の音色なんてありませんよ。ヴァイオリンから聞こえていくる(※漢字は原文の通り)音と言うのは、すべてその弾き手の音なのです。(※原文では文字の横に点)別の人が弾けば別の音がします」という言葉が有り、その言葉をキーに後半の話につながっていくのですが、これもちょっと都合よく解釈しすぎの気がします。

 ストラディバリの章だけしか触れませんでしたが、内容的にはパガニーニの話(ストラディバリの話より長い)を挟んで、後半は筆者の考え方が一方的に語られます。読破するには、こういう考えの人もいるのかと思う心の余裕が必要です。
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